コンポジット時の「比較(明)」と「比較(暗)」について

コンポジット時の「比較(明)」と「比較(暗)」について
<レイヤパネルを用いたコンポジット操作>

コンポジットは、次のような方法でも行うことができます。
Lightroomより「Photoshopでレイヤーとして開く」にて、転送後レイヤーパネルを操作してコンポジットを行う方法です。
コンポジットの前準備としての位置合わせは、「レイヤーを自動配列」を使用して行ってください。
※「天体写真でのコンポジット方法」を参照
「天体写真でのコンポジット方法」で紹介した「スマートオブジェクト」に変換して「画像スタック」-「平均値」では、結果が思わしくないケースがあります。例えば、今回のサンプルのように、スタック画像内に人工衛星の通過による輝線がある場合です。


 

 

 

 

 

 

 

「平均値」では、薄まりはしますが、無くなることありません。そこで、「平均値」ではなく「最小」を使用することで輝線をカウントさせないようにできます。この操作は、スマートオブジェクト化せずに、レイヤパネルを使用して行うことができます。
対象とするレイヤーを選択して「レイヤパネル」の最上段は「種類」2段目を「比較(暗)」を選択することで、同様の結果を得ることができます。


 

 

 

 

 

 

 

参考までに、「比較(明)」を選択すると下のような3枚の人工衛星の通過輝線が現れる結果になります。

 

 

 

 

 

 

 

また、次のような効果を得ることもできます。※1
「撮像素子ノイズのキャンセル効果」
単純に「比較(明)」合成を行ってしまうと各画像に写っている画像素子のノイズの輝点がレイヤの枚数分合成されてしまいます。


 

 

 

 

 

 

 

そこで、「比較(暗)」を使用してコンポジットを行うと都合よく画像素子のノイズを消す効果を得ることができます。



 

 

 

 

 

 

※1 条件として各レイヤの画像がすべてずれている必要があります。
最良ののコンポジットが終了したら、「レイヤの統合」を行い、好みの画像処理を行ってください。



 

 

 

 

 

 

<参考画像>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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本情報は2019年4月29日に執筆しています。
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